しるべ HPコンソール — 「作って終わり」のHP制作を、話しかけるだけで育つHPに変える。
制作の売り切りから、月額ストックへ。
3行でいうと
「HPを直したい」と思ったら、そう言えばいい。
スマホに「8月15日は臨時休業です」と打ち込むと、お知らせが増える。夏祭りの写真を放り込めば、トップが変わる。操作を覚える必要も、業者に連絡する必要も、返事を待つ必要もない。公開前に「こう表示されます」を見せて、押すか押さないかだけをお客さんが決める。
これがこのサービスの全部である。管理画面もフォームも自動デプロイも、この一文を成立させるための裏方にすぎない。売っているのは機能ではなく、「頼まなくていい状態」である。
市場は「月2回の更新で1万円、無制限なら3万円」という価格で回っている。しかもどれも「依頼して、待つ」形式。一方こちらは言葉で言うだけ・回数無制限・待ち時間ゼロを、原価200円未満で提供できる。この差が事業機会そのもの。
THE S.O.S(弟のバンド)で全機能が本番稼働中。ライブ追加→GitHubコミット→自動ビルド→本番反映を実データで検証済み。この構成をそのままコピーして他社へ展開する。
2階建ての商品構成と、3層の機能モデル
お客さんに「フォームで直す」と「チャットで直す」を選ばせない。窓口は常に一つ、言葉で言うだけにする。振り分けはこちらの仕事であって、お客さんに考えさせる話ではない。
「8/15は臨時休業」「この写真をトップに」など。AIは意図の判定と項目の抜き出しだけを担当し、実際の書き換えは決まった処理が行う。1回1〜3円。絶対に壊れない。
「もっと明るい雰囲気に」「新メニューのページを作って」など。AIが変更案を作り、プレビューで承認を取る。1回10〜30円。
大規模な作り替えや判断を伴うもの。「それはこちらで承ります」と返し、しるべに通知が飛ぶ。制作案件として拾う導線にもなる。
「何でも言葉で言っていい」と謳う以上、AIが無理をして壊すルートを残してはいけない。できないことは正直に人へ渡す——この一本があるおかげで、入口を一つにしたまま品質を守れる。しかもそれが追加受注の入口にもなる。
オーナーが話しかけるだけで更新できる。公開前プレビューと1タップ復旧つき。今すぐ売れる。原価は月200円未満。
訪問者がサイト上のAIに質問でき、そのサイトのデータだけを根拠に答える。多言語対応。第2弾。
お客さんから見れば「言葉で言うだけ」の一枚だが、作る側は「全顧客共通で回す部分」と「顧客ごとに設計する部分」を分けておく。ここが横展開の速度を決める。
ログイン認証/管理画面のUI基盤/GitHub編集エンジン/自動ビルド&デプロイ/プレビュー→公開ボタンの承認ゲート/更新履歴とワンタップ復旧/利用量メーター。SOSで実装済み
お知らせ追加/写真の差し替え・ギャラリー追加/営業時間・料金の変更。これらはUIではなく「言葉から呼ばれる処理」として実装する。お客さんはフォームの存在すら意識しない(プレビュー画面として一瞬顔を出すだけ)。業種を問わず必要になる部分で、部品として使い回す。
設計の問いはただ一つ、「この商売で毎週〜毎月動くデータは何か」。それをデータ化し、専用ハンドラを1本用意する。バンドならライブ情報、不動産なら物件、飲食なら日替わりメニュー。ここを押さえるほど「言葉で言うだけ」の的中率が上がり、同時に原価が下がる。
「言葉で言うだけ」は看板であって、実装まで全部AIに任せるという意味ではない。依頼の8割は定型パターンに当たるので、AIには意図の判定だけをさせ、書き換えは決まった処理に流す。こうすると原価が1桁下がり、しかも出力が絶対にブレない。看板はAI、中身は堅い配管——この配分が利益率とサービス品質の両方を決める。
更新の20パターン/業種別カタログ/訪問者向け機能
営業の場で「これ、毎回業者に頼んでませんか?」と刺せるポイントの一覧。
SOSで実装済みの「日付が過ぎたら自動で過去欄へ落ちる」仕組みは、全業種にそのまま移植できる。オーナーは追加するだけでよく、放置しても情報が古くならない。営業では「御社のHP、期限切れの情報が残っていませんか?」の一言から入れる。
| 業種 | 毎週〜毎月動くデータ(=Layer 2の設計対象) | 刺さる一言 |
|---|---|---|
| 飲食・カフェ | 日替わり/週替わりメニュー、臨時休業・貸切、季節メニュー | 最頻度の更新がHPに一切反映されていない業種 |
| 美容室・ネイル | スタイル写真、スタイリスト入退社、料金メニュー、予約空き状況 | 作品は毎日生まれているのにHPに出ない |
| 小売・直売所・パン屋 | 本日の入荷・焼き上がり、売切れ表示、催事出店 | 「売切れ」を出せないだけで来店機会を損失 |
| 宿泊・ゲストハウス | 空室状況、季節料金、「今こんな景色です」写真 | 道東は景色が商品。今の景色こそ最大の訴求 |
| 建設・工務店 | 施工事例、現場レポート、完成見学会、求人、資格者数 | 完工のたびに実績が増える仕組みがない |
| 不動産 | 物件追加・成約済フラグ・価格改定、オープンハウス | 成約済みが載ったままは信用毀損に直結 |
| 自動車整備・販売 | 中古車在庫とSOLD、タイヤ交換予約の開始/締切、車検キャンペーン | 道東のタイヤ交換は季節イベント級の需要 |
| 医療・歯科・整骨院 | 休診・代診、診療時間、予防接種の受付開始/終了 | 休診情報こそ最頻度かつ最重要 |
| 士業・保険 | 制度改正コラム、セミナー告知と満席表示 | 書けば営業になるのに書く場所がない |
| 農業・牧場 | 採用の募集状況、今日の牧場写真、出荷・直売情報、視察受入 | 牧場採用は通年戦。求人のオンオフが命 |
| 漁業・水産加工 | 時化・出漁による入荷状況、季節の魚の開始/終了 | 「今年のホッキ始まりました」が出せない |
| 教育・保育・塾 | 行事予定と報告、募集の開始/締切、臨時休校 | 緊急連絡がHPで完結しない |
| ジム・道場 | クラス変更、体験会と満席、昇級・大会結果 | 会員の実績報告は最高のコンテンツ |
| イベント・アーティスト | 公演情報と自動失効、チケット完売、メディア出演 | THE S.O.Sで実証済みの型 |
| 観光・道の駅・団体 | 営業カレンダー、イベント、加盟店の増減、募集情報の締切 | 会員向けの情報鮮度がそのまま信頼 |
| 製造・工場・運送 | ほぼ採用一本(募集職種のオンオフ、先輩社員の声) | この業種群のHPは実質「求人票」 |
オーナー更新のために作ったJSONは、そのまま訪問者向けAIの知識源として再利用できる。オーナーが情報を更新すればAIの回答も即座に変わる。二度手間がゼロなのがこの設計の妙。
予約フォーム、見積シミュレーター、物件やメニューの絞り込み検索、診断コンテンツ、順番待ち表示。原価ゼロ・確実に動く。
「次のライブは?」「ペット可で6万以下の物件ある?」にサイトのデータだけで即答。多言語対応が自動で付くのが観光文脈で強い。
お客様の声、写真投稿、イベント出欠、カジュアル応募。オーナーの承認ゲートを再利用して安全に受ける。
訪問者がAIに聞いた内容は全部ログに残る。つまり「今月お客さんが一番聞いたのは『駐車場ありますか』でした。トップに書きましょう」という月次レポートが自動で出せる。これは地方のHPが今まで一度も持てなかったデータであり、解約防止装置として最強。SNS運用代行との相性もよい(聞かれていることがそのまま投稿ネタになる)。
技術構成と、AIアカウントの契約構造
久保個人のClaude Max(月額サブスク)は「人間が自分で使う」契約であり、他社向けサービスの裏側には流用できない。サービスには console.anthropic.com で開設するしるべ名義のAnthropic APIアカウント(従量課金)を使う。APIキーはWorkerのsecretにのみ保管し、ブラウザには絶対に出さない。
お客さんから見ると、AI契約もアカウントも一切不要で、管理画面を開けばAIがいる状態になる。この「AIの調達・管理・安全運用をしるべが肩代わりしている」ことこそが、月額料金の実体である。
| 項目 | 実測 | 備考 |
|---|---|---|
| 投稿から本番反映まで | 1〜2分 | ビルド&デプロイ自体は36秒 |
| Workerリクエスト | 45/10万件・日 | 無料枠の0.045% |
| ランニング原価 | ¥0 | 全て無料枠。v0.1はAI不使用 |
| 構築工数 | 約1.5時間 | 設計〜本番デプロイ〜検証まで1セッション |
| 実装機能 | ライブ追加・編集・削除/SOLD OUTトグル/フライヤーのクロップ投稿/公開前プレビュー/更新履歴とワンタップ復旧 | |
検証の過程で、URLなしの投稿でリンクが壊れる既存バグを1件発見・修正済み。「後で入力」でも壊れないことを確認した。
「言葉で言うだけ」を極限まで突き詰めた形
管理画面を開く、という手順すら消す。地方の事業者にとって最も自然な操作は、アプリを開くことではなくLINEを送ることである。「明日休みます」と送ればHPが変わり、写真を送ればトップが変わる。
「明日は臨時休業です」——文章でも、写真1枚でも、チラシの画像でもよい。
意図を判定し、定型なら確定処理へ、自由編集ならAIが下書きを作る(Web版と同じ3ルートをそのまま使う)。
「こう変わります」の要約とサムネイル、そして[公開する][やめる]の2ボタンを1枚のカードで返信する。実物を見たい人向けに[実際の見た目を見る]リンクも添える。
[公開する]で本番へ。1〜2分後に「公開しました」と結果が届く。押さなければ何も起きない。
LINEは会話の場なので、雑談や連絡が紛れ込むのは避けられない。しかしボタンを押すまで絶対に公開されない設計なので、事故は構造的に起きない。Web版で作った「プレビュー→承認」の思想を、そのままLINEに持ち込むだけでよい。
リッチメニューに入力フォームを並べると、「入口はひとつ」という設計思想が崩れる。入力手段が2つあると、お客さんは毎回どちらを使うか考えることになる。リッチメニューは入力の入口ではなく、ショートカットと安全装置の置き場と定義する。
これらはすべて「言葉で言う」で足りる。メニューに並べた瞬間、サービスの主張が弱くなる。
1人が複数サイトを持つケース——バンドと店を両方やっている人、2店舗持つ社長——は例外ではなく普通に起きる。共用アカウント1つで切り替える設計も検討したが、1サイト1アカウントにするのが正解という結論に至った。
美容室を2店舗持つ顧客が「パーマの料金を8,000円に変更」と送ったとする。この文章からどちらの店かを当てることは原理的に不可能である。共用アカウントで切り替え式にすると、この曖昧さを埋めるために「タブ切替」「色分け」「文脈の保持」「時間が空いたら再確認」といった仕掛けを次々に足すことになり、それでも取り違えのリスクはゼロにならない。
トーク相手がそのままサイトである。「枚方メンマ HP管理」に送った言葉がメンマ以外に反映されることは、構造上ありえない。切り替えという概念自体が存在しないので、切替UIも色分けも文脈管理もまるごと不要になる。
複雑な仕組みで危険を管理するより、危険が発生しない構造にするほうが強い。
| 論点 | 実際 |
|---|---|
| 1つのLINEビジネスIDで作れる数 | 100アカウントまで(認証済・未認証の合計)。100社に達したらビジネスIDを増やせばよい |
| 作成の条件 | LINE側が特別な条件を課していない。しるべが淡々と作れる |
| 無料枠の扱い | プランはアカウントごとに独立。各アカウントに200通の無料枠が別々に付く——共用より有利 |
| 認証バッジ | 管理用途では未認証で十分。審査を待つ必要がない |
「◯◯ HP管理」という名前でLINEに並ぶ。開いた時点で何のトークか明らか。説明が要らない。
2店舗持っていても、トークを開き間違えない限り事故らない。間違えたとしても相手の名前が出ている。
切替タブが不要になるので、4つのショートカットに全面を使える。1タップ操作が押しやすくなる。
増えるのは1社あたり10分程度のアカウント作成作業だけである。プログラムは1本のままでよい——複数のアカウントからの連絡を1つの窓口で受け取り、どのアカウント宛に届いたかで自動的にサイトを判別できるので、顧客が増えてもコードは増えない。増えるのは設定情報だけ。
全顧客のサイトを触るしるべにとっては、botが20個並ぶのは煩雑である。運用側はWeb管理画面を使うのが正解で、LINEは顧客のための入口と割り切る。
なお、共用アカウントで検討した切替の仕組み(サイト選択・色分け)は、しるべ用の運用botを作る場合にそのまま使える設計として残しておく。
ライブ情報や物件のように項目が10個ある登録は、さすがに会話の往復では辛い。ここでの正解は「リッチメニューにフォームを置く」ではなく、AIが会話の中でフォームを差し出すことである。
「ライブ情報ですね。日付と会場は読み取れました。残りも入力しますか?」→[入力する]→ LINEの中でフォームが開く(LIFF)。すでに分かっている項目は入力済みの状態で表示される。
入口は最後まで一つのまま、複雑な入力だけを滑らかにフォームへ引き渡せる。
しるべが「◯◯ HP管理」を1サイトにつき1つ作り、顧客に渡す。顧客に公式アカウントを取得させるのは手間が大きく、導入の障壁になる。管理ツールは集客用アカウントとは性質が違い、SaaSのログイン画面と同じ——提供者が用意して当然のものである。
顧客がやることは、案内されたQRコードを読んで友だち追加するだけ。1分で導入が終わる。
| 論点 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| アカウントの単位 | 1サイトに1アカウント。しるべが作成・保有 | トーク相手=サイトになるので、取り違えが構造的に起きない。名前も「◯◯ HP管理」で一目瞭然 |
| 作成上限 | 1つのLINEビジネスIDで100アカウント | 100社を超えたらビジネスIDを追加する。当面まったく問題にならない |
| どのサイト宛かの判別 | 届いたアカウントで自動判別 | 連絡がどのbot宛に来たかは受信時に分かる。プログラムは1本のままで済む |
| 誰が操作できるか | 台帳に登録したLINEユーザーIDのみ | 友だち追加=更新権限にしてはいけない。未登録者には「登録済みの方専用です」と返すだけ |
| アカウントの発見性 | 検索結果に表示しない設定にする | 友だち追加はQRコードとURLのみ。無関係な追加を減らす |
| 複数人での運用 | 1サイトに複数IDを登録可 | 店長とスタッフの両方が更新できる。誰が更新したかは履歴に記録する |
| 認証バッジ | 取らない(未認証で運用) | 管理用途では不要。審査待ちが発生しないぶん導入が速い |
| 集客用アカウントとの関係 | 完全に別物。顧客のOAには触れない | 一般客の発言に管理機能が反応する事故が構造的に起きない |
| 解約時 | そのアカウントを停止するだけ | 他の顧客に一切影響しない |
| Web管理画面は残すか | 残す | LINEは顧客の日常操作、Webはしるべの運用と棚卸し(履歴一覧、まとめ編集、初期設定)。役割が違う |
顧客の多くは集客用の公式アカウントも持っている。管理用botから「お客さんに一斉配信して」と言えるようにできないか——技術的にはできる。顧客の集客用アカウントの鍵を預かれば、配信もリッチメニューの差し替えも、同じ「言葉で言う→プレビュー→承認」の型でそのまま実装できる。コードは重くない。
① 配信は取り消せない。HPの更新は1タップで元に戻せるが、一斉配信は送った瞬間に終わりである。誤送信は顧客の全友だちに届き、ブロックという形で顧客の資産を削る。「間違えても戻せる」という、このサービスの安全性の根拠がここだけ成立しない。
② 顧客側のセットアップに手間がある。集客用アカウントの鍵を預かるには顧客の開発者向け画面での操作が要る。一緒にやれば15〜30分だが、QRを読むだけで終わるHP管理とは導入の重さが違う。
加えて、配信は顧客側のLINE料金が跳ねる。友だち1,000人に1回配信すれば1,000通で、無料枠200通を大きく超える。HP管理が¥0で回るのとは前提が異なる。
不可逆な操作は、可逆であることを売りにした設計とは別の箱に入れる。詳細は「隣接サービス:しるべLINEハーネス」を参照——市場相場が構築30〜100万円・月額10〜30万円と価格帯が一桁違うため、同じ料金表に載せるべきではない。
不可逆性・導入の重さ・価格帯、いずれもHPコンソールと性質が違う。しかもHPコンソール自体がまだ1社。二兎を追うと第1号が育たない。
HPを更新したら、その内容からSNS投稿の下書きも一緒に作って返す。送信はしない、下書きを渡すだけ。
これなら不可逆性がなく、原価も安く、1回の言葉から2つの成果が出る。「新メニュー出しました」と一度言えば、HPが更新され、そのままInstagramに貼れる文章が手元に残る。
しるべのSNS運用代行とも噛み合うので、お店の公式LINEを触るより、こちらを先に作るほうが費用対効果が高い。
個別チャットへの応答メッセージは配信通数にカウントされないため、無料プラン(月200通)のままで運用できる。ただし「公開が終わりました」を後から送ると配信扱いになる——20社×月30回なら600通となり、有料プラン(月5,000円)が必要になってしまう。
そこで[公開する]を押したその瞬間に「公開しました。1〜2分で反映されます」と返す設計にする。これなら応答メッセージのままなので、何社に増えてもLINE費用は¥0のまま。
しるべには既にLINE連携の実装知見(milk LINEハーネス)がある。判定と編集のエンジンはWeb版と完全に共通で、変わるのは「入口」と「返し方」だけ。つまりWeb版を作りきれば、LINE版は差分実装で届く。
全顧客の動きが1画面に集まる、しるべのための管理画面
顧客がLINEで更新するたびに、その記録はしるべ側に集まってくる。この蓄積を1つの画面にまとめたものが運用コンソールである。顧客用の管理画面とは別に、しるべだけが見る画面を持つ。
必要なデータはすでに副産物として出ている。更新はすべてGitの履歴に残り、会話はすべてしるべのプログラムを通過する。新しく作るのは仕組みではなく「見せ方」だけ。ゼロから作る話ではない。
「誰が・いつ・どのサイトを・どう更新したか」が新着順に流れる。全顧客の動きが1本の流れとして見えるので、朝に眺めるだけで各社の温度感が分かる。
1社の状態をまとめた画面。更新の頻度と傾向、よく使う機能、未対応の依頼、今月の原価、契約プラン。訪問前に開けば話すことが決まる。
ダッシュボードを読ませるのではなく、「今、誰に何を言うべきか」をシステム側から出す。数字を眺めて考えるのは人間の仕事にしない。
コンソールから顧客のLINEへ提案を送り、送った/返事があった/成約したまでを記録する。言いっぱなしにしない。
システムが自動で拾い、しるべに「声をかけるきっかけ」として提示する。
| 検知するもの | 出るサイン | しるべの動き |
|---|---|---|
| 30日以上更新がない | そろそろ声かけどき | 月次レポートを添えて連絡。解約の予兆をここで潰す |
| 同じ依頼が3回、人に回ってきた | 機能追加の提案どき | 専用ハンドラの追加を有償で提案する |
| 更新頻度が突出して高い | ヘビーユーザー | 事例協力を依頼する。上位プランを提案する |
| AIが失敗した依頼が続いている | 取りこぼし発生 | 判定の調整。品質保守そのもの |
| 期限切れの情報がサイトに残っている | 掲載事故の予兆 | 顧客が気づく前に先回りして知らせる。信頼が跳ね上がる瞬間 |
| その顧客の原価が想定を超えた | 採算注意 | プランの見直しを相談する |
| 公開が失敗した | 障害 | 顧客より先に気づいて直す |
設計の③として置いた「AIが安全にできない依頼は人へ渡す」ルートは、安全装置として作ったものだった。しかし運用コンソールに集約すると、これは顧客が自分の言葉で語った"欲しいもの"の記録になる。
「予約状況を出したい」と3回言われていれば、それは機能追加の商談であり、10社から同じ声が出ていれば次に標準搭載すべき機能である。
顧客が何に困っているかを、アンケートを取らずに毎日知れる。これは営業リストであり、同時にプロダクトのロードマップでもある。
しるべはツールを貸しているだけになる。顧客が使わなくなっても気づけず、ある日「今月で解約します」と言われて終わる。
しるべは顧客の発信を毎日見ている人になる。声をかけ、先回りし、提案を持っていける。月額の正体が「道具代」から「見てくれている安心」に変わる。
しるべの本業は中間支援であり、道具売りではない。この画面は、道具売りに落ちないための装置であるとも言える。
顧客1社ではダッシュボードに何も映らない。だから画面づくりを急ぐ意味はない。
ただし記録の設計だけはPhase 2と同時にやる必要がある。会話・判定結果・エスカレーション・原価は、その時に残しておかないと後から復元できないためである。記録は最初から取り、画面は顧客が3社を超えてから作る。
| 段階 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| Phase 2と同時 | 記録の設計と保存(会話・判定・エスカレーション・原価・公開結果) | Phase 2の作業に含める |
| 顧客3社目 | ①全社タイムライン ②顧客カルテ | 半日程度 |
| 顧客5社目 | ③気づきリスト ④提案の送信と追跡 | 1日程度 |
技術的にはSOSの管理画面と同じ型(Worker+認証)に、記録用のデータベースを足すだけで足りる。しるべにはLINE連携とデータベース運用の実績がすでにある(milk LINEハーネス)ため、新規に習得するものはない。
市場相場・実測原価・提案価格の三点セット
| 形態 | 相場 | 実質的な内容 |
|---|---|---|
| 更新代行・月額(標準) | 10,000円/月 | 月2回までの更新 |
| 更新代行・月額(中位) | 20,000円/月 | 月5回まで |
| 更新代行・月額(無制限) | 30,000円/月 | 回数無制限。ただし依頼→作業待ちは発生 |
| スポット依頼 | 5,000〜10,000円/回 | 1回ごとに見積・発注 |
| 保守込みの一般相場 | 20,000〜50,000円/月 | サーバー保守等を含む |
相場では「月2回の更新」に1万円を払っている。しかもどれも「依頼して、待つ」形式。こちらは回数無制限・待ち時間ゼロ・原価ほぼゼロで提供できる。価格を下げても利益が出て、なお顧客体験は上回る、という構造。
| 費目 | 原価 | 備考 |
|---|---|---|
| Cloudflare Workers | ¥0 | 10万リクエスト/日まで無料。実測45件/日 |
| Cloudflare Pages | ¥0 | 月500ビルドまで無料。帯域無制限 |
| GitHub(非公開リポジトリ+Actions) | ¥0 | Actions 2,000分/月無料。1回36秒=月100更新で60分 |
| 画像ストレージ | ほぼ¥0 | リポジトリ内で完結。大量化すればR2(10GB無料)へ |
| 言葉で更新(定型判定ルート) | ¥1〜3/回 | 意図判定と項目抽出のみ。書き換えは確定処理=依頼の約8割 |
| 言葉で更新(自由編集ルート) | ¥10〜30/回 | HTML読込+差分出力。キャッシュ活用で低減可 |
| 月30回使った場合の合計 | 約¥170 | 定型24回+自由編集6回で試算 |
| 月100回のヘビー利用でも | 約¥570 | それでも粗利は9割近く残る |
| 訪問者AI接客 | ¥1〜3/回 | 小型モデルで十分(知識源が狭いため) |
| 顧客20件超の共通費 | ¥750/月 | Workers有料プラン$5。1件あたり約¥38 |
※ 初期費用はHP制作費に同梱するか、既存HPへの後付けなら導入費30,000円程度。制作案件の受注を決める武器として、初期費を抑える判断も有効。
| 比較軸 | 一般的な更新代行 | しるべ HPコンソール |
|---|---|---|
| 月額 | 10,000円 | 3,000〜6,000円 |
| 更新のしかた | メールや電話で依頼 | 言葉で言うだけ |
| 更新回数 | 月2回まで | 無制限 |
| 反映までの時間 | 依頼→数日 | 1〜2分 |
| 営業時間外の更新 | 不可 | 可(深夜の臨時休業も自分で出せる) |
| 間違えたとき | 再依頼=追加費用 | ワンタップで復旧 |
| AIの契約 | — | 不要(しるべが肩代わり) |
チャット編集を毎週使い倒す顧客は1〜2割にとどまると見ておく。しかし売っているのは機能ではなく「頼まなくていい状態」——ジムの会員権と同じ構造で、使わない月も価値は成立する。しかも使われなければAI原価も発生しない。だからこそ、使わない顧客にも毎月価値が届く月次レポートを標準同梱するのが解約防止の要になる。
公式LINEを「配るだけ」から「商売の道具」にする — 別商品として切り出す
顧客の集客用LINEを強化する話は、HPコンソールに含めず独立した商品として扱う。理由は3つある。
| 項目 | 市場相場 | 備考 |
|---|---|---|
| 初期の構築代行 | 30万〜100万円 | これが中心レンジ |
| 月額の運用代行 | 10万〜30万円 | 専門業者の場合。幅は3万〜50万 |
| 構築+運用の年間総額 | 200万〜400万円 | 充実した内容だと400万規模 |
| ツール利用料(Lステップ等) | 1万〜3万円/月 | 上記とは別に発生する |
市場の業者はLステップ等のツール利用料を顧客に転嫁したうえで構築費と運用費を取っている。しるべは自前のハーネスを既に持っている(milkで本番稼働中)ため、ツール利用料が一切乗らない。原価はCloudflareの実質¥0。
市場の3分の1以下の価格を提示しても、粗利は市場の業者より厚い。
※ 配信そのもののLINE料金は顧客の契約に発生する(友だち数に応じたプラン)。ここは代行せず、顧客が直接契約する形にして責任を分ける。
HPコンソール(月3,000〜6,000円)は入りやすい入口であり、LINEハーネス(構築20万+月2万)は本命である。そして両者は無関係ではない。
運用コンソールの気づきリストに「配信したい」「予約をLINEで受けたい」という声が溜まった顧客が、そのままLINEハーネスの商談相手になる。顧客が自分から欲しいと言った記録が残っているので、提案が売り込みにならない。
つまりHPコンソールは、LINEハーネスの営業装置でもある。
この商売の失敗は、月額を取った結果毎月の配信作業まで抱え込み、久保の時間が溶けることである。LINE運用代行が月10〜30万円を取れているのは、実際にそれだけ人手がかかるからでもある。
したがって月額サポートの中身は「見て、提案する」を中心に据え、手を動かす作業は顧客側に残す。配信の下書きはAIに作らせ、送信は顧客が押す。構築は2例目以降テンプレ化して工数を落とす。ストックであって労働にしないという線をここで引いておく。
技術リスク5件・事業リスク4件
| リスク | 起きること | 対策 | 状態 |
|---|---|---|---|
| APIキー漏洩 | 鍵を第三者に使い放題にされ、原価が青天井になる | 鍵はWorkerのsecretにのみ保管。ブラウザ側には一切出さない | 実装済 |
| プロンプトインジェクション | AIに不適切な内容を公開させられる | ①AIの編集範囲をコンテンツに限定(CSS・レイアウト骨格・スクリプトは触らせない)②公開前の人間承認 ③全編集ログ | 設計済 |
| 管理画面への不正ログイン | 他人がサイトを書き換える | 当面はPIN+署名付きセッション。将来はCloudflare Accessのメール認証へ移行 | PIN運用中 |
| 顧客間の情報混線 | A社の画面からB社のサイトが見える/触れる | 1顧客1リポジトリを厳守。構造的に他社データへ到達できない | 実装済 |
| 誤操作・サイト破壊 | お客さんが操作を誤り表示が崩れる | 全変更がGit履歴に残り、管理画面から1タップで復旧。「戻せる」こと自体が営業材料 | 実装済 |
対策は4つ。①使わなくても毎月届く月次レポート ②納品時に必ず一緒に1回更新してもらう(「これだけでいいの」の体験が定着を決める)③ヘビーユーザーには事例協力を依頼して次の営業資料にする ④運用コンソールの気づきリストで、更新が止まった顧客を検知して先に声をかける。解約は突然ではなく必ず「使われなくなる」という予兆を伴うので、そこを捕まえる。
オーナー更新を「無制限」と謳う以上、上限がない。ただし依頼の8割が1〜3円の定型ルートに落ちるため、月100回のヘビー利用でも約570円で収まる。異常値には公平利用の条項で対応する。読めないのはむしろ訪問者チャットの方で、こちらは月間上限+超過時のフォーム誘導で必ず蓋をする。
値段や条件を間違えて答えると店の信用問題。「データにあることしか答えない、なければ電話へ誘導」と厳しく縛る。自由に喋らせないのが正解。
顧客が増えるほど運用が久保に集中する。Layer 0を完全共通化し、顧客ごとの差分を設定ファイルだけに閉じ込める。手順書と自動化で引き継ぎ可能な形を維持する。
1社あたりの標準プロセス
勝手モック営業からの受注が基本ライン。既存HPがある場合は静的サイトとして再構築する。
1顧客1リポジトリを作成し、push→自動ビルド→公開の経路を通す。ここまではほぼ定型作業。
ヒアリングの核心はただ一つ、「この商売で毎週〜毎月動くデータは何ですか」。それをデータ化し、言葉から呼ばれる専用ハンドラを1本用意する。ここの精度が「言葉で言うだけ」の的中率を決める。
Layer 0をコピーし、Layer 1の汎用ブロックとLayer 2の専用フォームを載せる。SOSの実績では、この工程が全体の大半を占める1.5時間程度。
その場で一緒に1回更新してもらう。ホーム画面にアイコンを追加してもらうところまでやる。ここを省くと定着しない。
更新状況・アクセス・(AI接客契約なら)質問ログを月1回届ける。使わない月にも価値を届け続ける仕掛け。
トークの入口と、受注を決める瞬間
「最後にHPを更新したのは、いつですか?」
——ほぼ全員が黙る。ここが商談の起点になる。
「更新のたびに、いくら払って、何日待っていますか?
相場は月2回で1万円です。うちは言いたいことを言うだけ、回数無制限で6,000円、反映は2分です」
その場でスマホを取り出し、「明日は臨時休業です」と打ち込んで見せる。目の前でHPが変わる。
競合のHP制作会社は「更新は都度お見積りで…」としか言えない。この差は口頭では埋まらない。
「どうせ更新するならチャットで」の手前に、「どうせ作り直すなら、更新できるやつで」がある。HPリニューアル商談では必ず「で、更新はどうなるの?」と聞かれる局面が来る。チャット編集は日常的に使われる機能というより、受注を決める機能であり、解約を防ぐ保険である。
現在地と次の一手
| フェーズ | 内容 | 状態 |
|---|---|---|
| Phase 1 第1号実証 | THE S.O.S — Layer 0の初鋳造。ライブ管理・プレビュー・履歴復旧まで本番稼働 | 完了 |
| Phase 2 看板機能の実装 最優先 | しるべ名義のAnthropic APIアカウント開設 → 「言葉で言うだけ」を実装。意図判定→定型ハンドラ/自由編集/人へエスカレーションの3ルート。これが無いと看板を掲げられない。同時に運用コンソール用の記録も残し始める(後から復元できないため) | 次 |
| Phase 3 デモ資産化 | 枚方メンマへ横展開し2例目を作る(他人の実案件で動いている証拠)/プレビューを本番と同一テンプレートで描画/3社目で運用コンソール(タイムライン・顧客カルテ)を起こす | 予定 |
| Phase 4 営業投入 | 道東テレビ・第一宅建へ展開。しるべHP制作LPを「言葉で言うだけでHPが変わる」に全振りして改訂 | 予定 |
| Phase 5 LINE化 | 管理画面すら開かず、LINEで「明日休みます」と送るだけ。設計は本書「LINE版の設計」章に確定済み。判定エンジンはWeb版と共通で、差分は入口と返し方のみ | 設計済 |
| Phase 6 2階の販売 | 訪問者向けAI接客と月次インサイトレポートを商品化。あわせてSNS投稿の下書き自動生成(1回の言葉からHP更新+投稿文)を載せる | 構想 |
| 別線 しるべLINEハーネス | 顧客の集客用LINEの強化。HPコンソールとは別商品(構築20〜30万+月額2〜3万)。HPコンソールの気づきリストが商談リードになる | 切り出し済 |
フライヤーやチラシの画像を投入すると、AIが日時・会場・料金・共演者を読み取って入力済みの状態にする。入力作業そのものが消えるので、商談デモとしての破壊力が最も高い。SOSでは既に手作業運用として実績があり、それを製品化する形になる。飲食のメニュー表、不動産のマイソク、イベントのチラシ——紙やスクショで情報が回っている業種すべてに同じ形が効く。
地方の事業者にとって最も自然な操作は、アプリを開くことではなくLINEを送ることである。「明日休みます」と送ればHPが変わり、写真を送ればトップが変わる。しるべには既にLINE連携の実装知見(milk LINEハーネス)があり、技術的な飛躍はない。「言葉で言うだけ」を極限まで突き詰めると、専用の画面は消える。